冷却期間に自分が変えること。復縁後に同じ理由で離れないために
距離を置いている間に変えるのは、見た目や肩書きではありません。別れの理由が起きた「場面」での、あなたの動き方です。
距離を置いている間に、何を変えればいいか。結論から言います。変えるのは、別れの理由が起きた「場面」での、あなたの動き方です。髪型や体つき、肩書きではありません。

多くの人が変えるもの、相手が見ているもの
相談でよく見るのは、ジムに通い始めた、服を買い替えた、資格の勉強を始めた、という報告です。どれも悪いことではありません。ただ、相手が離れた理由が「話を聞いてくれない」だったなら、腹筋が割れても、その理由には一つも触れていません。
別れのあとに自分を見直すこと自体は、多くの人がしています。Tashiro と Frazier(2003年)は、最近恋人と別れた大学生92人に、別れを通じて自分がどう成長したと思うかを尋ねました。回答者は、次の関係をよくするのに役立ちそうな変化を、平均して5種類ほど挙げています。また、別れを元の相手のせいにした人ほど、苦しさが強い傾向がありました。
変えたいことは、探せばいくつも出てきます。だからこそ、選び方が大事なんですよ。選ぶ基準は一つ。相手が離れた理由と、つながっているかどうかです。
変える対象を「場面」で決める
別れの理由を、それが起きた場面に置き換えます。
- 「話を聞いてくれない」なら、相手が仕事の愚痴を話していたとき、途中で自分の意見を言っていた場面
- 「疲れた」なら、返事が遅いと催促のメッセージを重ねていた場面
- 「一緒に決めてくれない」なら、週末の予定を相手に聞かずに決めていた場面
場面が決まったら、そこでの動き方を「もし〜なら、〜する」の一文にします。
- 「人が愚痴を話し始めたら、最後まで口をはさまずに聞く」
- 「返事が1時間来なかったら、催促を送らずにスマホを置く」
- 「人と予定を決めるときは、自分の案より先に相手の都合を聞く」
この形には根拠があります。Gollwitzer と Sheeran(2006年)は、「もしYの場面になったら、Xをする」と前もって決めておく方法の効果を調べた94の検証をまとめました。目標の達成に対して、中くらいから大きめの効果がありました。場面と動きを先に結びつけておくと、その場面が来たときに迷わず動けるからです。
相手は今そばにいません。練習の相手は、職場の人、家族、友人です。場面は、相手との間だけで起きていたわけではないはずです。
- 別れの理由を選ぶ相手が離れた理由を一つ
- 場面に置き換えるその理由が起きた場面を思い出す
- 一文にする「もし〜なら、〜する」
- 周りの人で練習する職場の人、家族、友人と
- 一行だけ記録する1日の終わりに、一文どおり動けたか
身につくまでには、時間がかかる

Lally ら(2010年)は、96人に、12週間、毎日決まった場面で同じ行動を続けてもらい、その行動が考えなくても出るようになるまでの日数を調べました。目安は66日ほど。ただし人によって18日から254日まで大きな開きがありました。一方で、1日できなかったことは、身につく過程にほとんど影響しませんでした。
2ヶ月たってもまだ意識が要る。それは普通のことです。1日抜けても、やり直しにはなりません。翌日、また同じ一文に戻ればいいだけです。
相手に見せるためではない理由
相手の側から見てみます。相手にとって大事なのは、「変わった」という報告ではありません。前と同じ場面が来たときに、前と違う動きをするかどうかです。
見せるために変えたことは、見られている間しか続きません。関係が戻って気がゆるんだころに、同じ場面で前の動きが出ます。相手は「やっぱり同じだった」と思います。これが、一度戻った二人がまた同じ理由で離れる形です。自分の毎日のために身につけた動きは、相手が見ていてもいなくても同じように出ます。
相手が見ていてもいなくても、同じ場面で同じように出る。
見られている間しか続かない。気がゆるむと、前の動きが出る。
ママのひとこと 結城君、それはね、うちの店に来る女の子たちが言うのは、「変わった」って言われても信じないってこと。前と同じ場面で、前と違うことをされたときに、やっと信じるのよ。言葉より先に、場面なの。
最初の連絡の中身と時間は、次の記事に書きました。
この記事でやること
別れの理由が起きた場面を一つ書き出し、「もし〜なら、〜する」の一文を作ってください。スマホのメモに入れておき、1日の終わりに、その場面が来たか、一文どおりに動けたかを一行だけ記録します。その記録が、あなたが前に進んでいる証拠になります。
あなたの別れの理由が、どの場面を指しているか。分からなければ、相談窓口で一緒に探します。
料金とお申し込みの流れはこちら。
出典
- Tashiro, T., & Frazier, P.(2003)「"I'll never be in a relationship like that again": Personal growth following romantic relationship breakups」Personal Relationships, 10(1), 113–128 https://doi.org/10.1111/1475-6811.00039
- Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P.(2006)「Implementation intentions and goal achievement: A meta-analysis of effects and processes」Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69–119 https://doi.org/10.1016/S0065-2601(06)38002-138002-1)
- Lally, P., van Jaarsveld, C. H. M., Potts, H. W. W., & Wardle, J.(2010)「How are habits formed: Modelling habit formation in the real world」European Journal of Social Psychology, 40(6), 998–1009 https://doi.org/10.1002/ejsp.674