復縁ルート

元カノの悪口や別れの経緯を周りに話すと復縁が遠のく理由

相手の悪口や、自分に都合のいい別れの話は、誰に何を残すのか。聞き手と相手の両方から説明します。

「向こうが急に冷たくなったんだよ」「結局、わがままだったんだと思う」。別れの経緯を聞かれて、つい相手を悪く言ってしまう。自分が振られた側だと、なおさらです。話しているあいだは少し気が楽になる。聞いた友人も「それはひどいね」と言ってくれる。

でも、復縁を望むなら、それはやめてください。理由は二つあります。その言葉は、聞き手の中であなた自身に貼りつきます。そして、いずれ相手の耳に入ります。

オフィスの休憩スペースで話す同僚たち

悪口は、言った人の印象になる

アメリカの心理学者スコウロンスキーらが1998年に発表した研究があります。人が他人のことを話しているのを見たり聞いたりしたとき、聞き手がその話し手をどう受け取るかを、四つの実験で調べました。

結果、聞き手は、話し手が他人について語った性質を、話し手本人のものとして結びつけていました。その結びつきは時間が経っても残り、話し手のことをよく考えて判断した結果ではなく、半ば無意識に起きていました。研究者たちはこれを「自発的特性転移」と呼んでいます。

あなたが「彼女はわがままだった」と話す。聞いた友人の中では、「わがまま」という言葉が、彼女ではなくあなたにくっついていきます。相手を悪く言うほど、あなたが冷たい人、根に持つ人として見られていくんですよ。

「経緯」の話は、あなたに都合のいい版になる

悪口のつもりはなく、何が起きたかを説明しているだけ。そう思う人も多いでしょう。でも別れの経緯を話すと、たいてい自分に都合のいい順番と言葉になります。相手が何を言ったかは詳しく話し、自分が何をしたかは短くなる。相談で事情を聞いていると、本当によく見る形です。

その版の話が、共通の知人を通って相手に届いたら、相手はどう思うでしょうか。「事実と違う」「私が悪者になっている」。話が人を通って相手に届く仕組みは、共通の友人に話さない記事に書きました。

相手の側からは、どう見えるか

ここが、このカテゴリーの原則とつながるところです。

私の経験では、別れた直後の相手は、あなたへの気持ちがまだ残っている側と、「生理的に無理な側」とのあいだで揺れています。その揺れの中で、あなたが自分を悪く言っていると聞く。相手はそこで、別れたのは正しかった、と確かめる材料を手にすることになります。

さらに、自分の評判を周りで下げられていると感じると、人は怖さを感じます。何を言われているか分からない。誰がその話を聞いたのか分からない。こうなった相手には、そのあとどれだけ丁寧に謝っても、言葉が届きにくくなります。

悪口と「経緯」の話がたどる道
  1. 相手を悪く言う自分に都合のいい経緯を話す
  2. 言葉があなたに貼りつく聞き手の中で、あなたの印象になる
  3. 知人を通って相手に届く「私が悪者になっている」
  4. 相手が別れを正しかったと思う謝っても言葉が届きにくくなる

法律の線もあります。ストーカー規制法は、好意の気持ちや、それが満たされなかった恨みの気持ちから行う「つきまとい等」の一つとして、相手の名誉を害する事項を「告げ、又はその知り得る状態に置くこと」(第2条第1項第7号)を挙げています。相手に直接言わなくても、相手が知りうる形で広めていけば、この言葉に近づいていきます。判断が必要なときは法律の話を読み、弁護士に相談してください。

ママのひとこと 結城君、それはね、元カノの悪口を言う男の人って、聞いてる女の子のほうが先に引いてるのよ。「この人、別れたら私のこともこう言うんだろうな」って。うちの店でも、別れた相手を悪く言わない人のほうが、ずっと信用されてるわね。

聞かれたときの一文を決めておく

周りに聞かれたときに困らないよう、答えを先に決めておきます。

これ以上は話さない。重ねて聞かれても同じ答えを繰り返す。あなたが相手を悪く言わない人だという話は、それはそれで、いずれ相手に届きます。そのときに届くのは、怖さではなく安心です。

同じ「別れの話」でも、残るものが違う
決めた一文だけで答える
  • 「お互いに合わないところがあった」
  • 悪く言わない人として見られる
  • 相手に届くのは安心
悪口や経緯を話す
  • 「わがままだった」と話す
  • その言葉が、あなたの印象になる
  • 相手に届くのは怖さ

お約束で、相談者のあなたに「相手を悪者にしないでください」とお願いしているのも、同じ理由です。

この記事でやること

今日、別れのことを聞かれたときに答える一文を、自分の言葉で一つ決めてスマホのメモに書いておいてください。相手を悪く言わず、経緯を話さない一文です。それを使うたびに、相手を「まだこちら側」に置いたまま前に進んでいます。

あなたの状況で、周りとの話し方をどう整え、次に何をするか。その順番は、相談窓口で一緒に決めます。

出典